小学校のあたり、婦人はあれこれ名に「お子さん」が

小学校のあたり、婦人はあれこれ名に「お子さん」がついていて、きっちりピアノ教室に通っている一品でした。
ピアノでなければエレクトーン。
でなければバレエ。
それがさすがという雰囲気でした。
時代は昭和のインフレーション、依然出金租税も存在していないあたりでした。

名に「お子さん」がつかない異端児であったあたいは、精一杯あれこれと同じになろうとして
ピアノを習いに近所の教員の所へ通いました。
そっちにおいて家で演習するのにピアノかそれに準じるものが要ります。
祖母はご間近ちゃんへの騒音災いやわたしの極秘を考えて、イヤホーンを付けられる電子ピアノを買おうとしたそうです。
ただし愚かなお母さんは周囲のママさんたちに終始張り合っており
巨大なアップライトピアノを、家事の反対を押し切って購入してしまったのでした。

買ってからあたいは思い知りました。
へたくそなピアノの演習なんて、誰にも聞かれたくない!
しかもたいして大きくも無い家には、ピアノを置くゆとりと言えばTVの側。
みんなが集まってお茶を飲んだり寛いだりするところだ。
あんな位置で(うるせえな)と思われているに違いない状況で、演習できるほど強心臓ではありませんでした。

祖母は正しかったのです。
小型で、イヤホーンを使用できていればそんな本心はしないで済んですのに!
あとから知った事ですが、お母さんは客人への虚勢のためにピアノをそんな場所に据えたらしく
わたしの危険など考えに介してもいなかったのでした。

そうしてアップライトピアノは物置って成り果てました。
使いたくないから蓋を開けない。
蓋の上はみっちり物を置いておくのにいい。
それが堆積して、数年帰路売却するまでピアノの蓋は閉じたとおりでした。
同じ体験は津々浦々どれだけあるのでしょう。
生音でつぎつぎ熱演したかったら海外のような民家荒筋か、防音室がなければ無理ですね。水素水はこれを買おう!